安価なNASよりWindowsファイルサーバー導入をおすすめする理由

レムシステムのITエンジニアリング担当 小村(@system_kom)です。

企業のシステム担当者や情報システム担当の方は、社員が利用しているファイルの管理にお悩みではないでしょうか。
個人で利用しているPCにファイルを置いて共有フォルダを設定している。この運用でファイルをネットワーク内にある他のPCから見ることはできるようになります。このような運用は実はかなりのリスクをともないます。具体的には、どのような問題が想定されるでしょうか。すぐに考えられる問題の一例を挙げてみます。

ファイルサーバーがない環境のデメリット

  • ファイルが置かれているコンピューターが故障した
  • ユーザーがファイルを削除してしまった
  • ユーザーが急な休暇のためコンピューターが使えない
  • 退職したユーザーのファイルにアクセス権が設定されていて、ファイル操作ができない

このような問題が起きた場合には、PCに設定した共有フォルダにアクセスできないため、ファイルを閲覧することや、変更することが出来なくなります。ファイルが日々の業務に関わる大切なものだった場合には、業務ストップすることになり、その損失は計り知れません。
このような運用をしている環境は意外に多く、ファイルの復旧やPCの障害対応を弊社に依頼されることも少なくありません。
現在、個人のPCでファイルを管理している場合には、まずファイルサーバーを導入してファイルの集中管理を検討することを強くおすすめします

ファイルサーバーの構成は意外に難しい

通常、ビジネスで利用されているコンピューターはWindowsという環境が圧倒的に多いと思います。Windowsで利用するファイルについての共有設定管理の煩雑さを解決するのがファイルサーバーです。

ファイルサーバーは容量やコスト・機能によってさまざまな製品があります。比較的、小規模な環境ではNAS (Network Attached Storage)と呼ばれるファイル共有機能のみを実装した、安価な製品が選択される場合が多くあります。このNASも実は利用する環境や機能によって多くの選択肢があります。

Buffalo製 NAS 独自OS

ファイルサーバーを利用する目的として、例えば以下のように具体的なご要望があるという場合には高速なディスクと多くのメモリを搭載したサーバーベースのファイルサーバーを選択します。

ファイルサーバー導入時の要望

  • CAD用ファイルや設計に利用する容量の大きなファイルを保存したい
  • 複数のユーザーが同時に複数のファイルを開く必要がある
  • ファイル共有以外の機能を利用したい

また社内にサーバーを設置すると管理に手間がかかる、障害時に対応できる人がいないという事情から「クラウドベース」のファイル共有サービスやクラウドサービス内に仮想マシンを作成してファイルサーバーを運用するという選択肢もあります。

このようにファイルサーバーは用途やユーザー数、予算で最適な構成が大きく変わります。「ファイルを共有するだけ」と適当なものを選ぶことはおすすめしません。

ファイルサーバーのサイジングと選定

安価なNAS(例えばBuffaloやIODATAの個人向け製品)や独自のOS(Linuxベースが多い)を搭載したNASは、基本的には少人数の個人的な利用を想定しており、ビジネスでの利用では思ったようにパフォーマンスが出ないことが多く、負荷が高い環境には不向きな場合がほとんどです。
そこでおすすめしたいのがWindows Server OSをベースにしたファイルサーバーやNASです。Windows Serverベースのシステムは独自OSや個人向けの製品にはない機能が用意されており、スペックについてもCPUメモリ、ストレージをカスタマイズすることができるものがありますので、利用する人数やファイルの容量、種類によって最適なサーバーを選ぶことができます。

Windows ServerベースのNAS HP Storeeasy

自社でNASを導入した、または付き合いのあるOA機器屋さんに納品してもらったというパターンでは機能面やサイジングが不十分な場合があり、そういった際にご相談をいただいています。

ファイルサーバーは利用できる機能も検討が必要

ファイルサーバーの導入にあたっては容量やスペックだけでなくバックアップシャドウコピーといったデータの保全性、クライアントコンピューターとの相性、無停電電源装置(UPS)なども含めて様々な検討が必要になります。
安価なNASや個人向けのNAS製品には、データのバックアップやシャドウコピーなど保全策を十分にとることができないものが殆どです。安価なNASを導入したが故障してしまった時にデータを復旧する方法がなく、高価なデータリカバリーサービスを利用したという話はよく聞きます。
利用したい機能が使えるものかを事前に確認しておくことが大切です。

ファイルサーバー導入に失敗しない業者選び

ファイルサーバーの導入は「価格」「容量」だけで考えると失敗するケースが多いので、検討については専門家へ相談することをオススメします。それではファイルサーバーを導入したい場合にはどのように業者を見つけると良いのでしょうか。まずは特定のメーカーやベンダーに依存していない業者を探してみて下さい。特定のメーカーやベンダーに依存している業者は、機器ソフトウェアの選択肢が非常に狭くなってしまいます。
メーカーに依存していない業者は自由度の高い、最適で安価な製品を選択できるという強みがあります。

次に設計から導入まで、作業について全ての工程を自社内で行っていることが重要です。業者によっては営業までを行い、下請け業者が発注後の作業を進めることになります。このような環境の場合、発注先の業者にも作業を受けているという意識が少なく、せっかくのサーバーシステムも想像していたものとは違うシステムになってしまうことがあります。

ファイルサーバーの導入にあたって経験豊富なエンジニアがヒアリングから、設計と構築、導入までをワンストップで対応してくれる業者は。導入後のサポートも構成を理解したうえで、信頼性の高いサービスを提供することができます。

メモ

このようにファイルを共有するだけのシステムといっても、しっかりしたヒアリングと要件定義、最適な設計や製品の選定が必要になります。あまりヒアリングをせず「ファイルサーバー」ということだけ聞いて、個人向けのNASや安価な商品を勧めてくる業者には注意してください。

信頼できる業者が見つからない場合には

探しても信頼できる業者が見つからない場合には、当社(レムシステム)でもお力になることができます。レムシステムでは特定のメーカーに依存していませんので、出来る限り有用でコストパフォーマンスの高いシステムを導入できるように、お客様と丁寧に会話をしながら工程を進めていきます。

メモ

もし取り扱いメーカーで要望に合うものが見つからない場合には、お客様のニーズに合わせてカスタマイズしたオリジナルのサーバーを用意する場合もあります。費用については、お客様の環境に合わせたカスタムプランを前提としていることから、都度のお見積りとなります。

まずはお電話やメールにてご要望やお悩みをご相談ください。御見積書のご提示までは無料で全国対応しています。(遠距離の場合にはお電話のヒアリングとメールでの調査を事前に行います。)費用についてはできる限りクリアに提示しておりますので、安心してご相談頂けます。

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