Windows Server 2016でActive Directoryを導入した後に設定する、DNSのお勧め項目

2018/07/04 Windows, サーバー構築

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前回の記事「Windows Server 2016でActive Directoryを習得する。導入と設定手順を紹介」までで、Windows Server 2016へのActive Directoryのインストールと構成が完了しました。

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Windows Server 2016 で Active Directoryを習得する。導入と設定手順を紹介

この状態でActive Directoryとしては問題なく動作するのですが、2点ほどDNSサーバー関連で追加しておいたほうがいい設定について、手順を紹介します。

設定の1つ目は

  • DNSサーバーの逆引きゾーン追加

になります。
Active Directoryでは名前解決にDNSを利用するため、DNSサービスが必須です。
基本的にActive DirectoryのDNSは前方参照ゾーン(所謂、正引き。コンピューター名からIPアドレスを解決する)があれば動作しますが、逆引き(IPアドレスからコンピューター名を解決する)も設定しておくと何かと便利です。※前方参照ゾーンは自動的に作成されます。
正引きと逆引きは以下のような挙動になります。
正引き

  • コンピューター名 => IPアドレス

逆引き

  • IPアドレス => コンピューター名

ここでは、Active Directoryをインストールした後の環境を利用して、逆引きができるように逆引き参照ゾーン(正引きは変更なし)を追加してみます。

2点目はDNSのフォワーダ設定になります。
この設定については、設定しなくとも問題ない場合もあります。設定が必要となる構成は、例えばActive Directoryで利用しているのDNSサーバーがインターネットへ接続できない環境で再帰問い合わせを外部に対して行うことがNGな環境などに利用します。
DNSフォワーダーを設定すると、DNSサーバーは自身にリクエストされた自身がホストするドメイン名以外の名前解決を、別のDNSサーバーへ転送します。
これによりADのDNSサーバーが直接、外部の名前解決をできない環境でも、名前引きができるようになります。
この設定は必須ではありませんので、もしDNSサーバーで名前解決ができない場合で、別にDNSサーバーがある場合に設定すると覚えて頂ければ良いかと思います。
本設定はWindows Server 2016を対象にしていますが、Windows Server 2012 R2の設定手順については、「Active Directoryをインストールした後に、必要なDNSの逆引きを設定する」で紹介していますので、参考にしていただければ幸いです。

1.逆引き参照ゾーンの作成

DNSで逆引きを行うために、逆引き用のゾーンを作成します。Windows Server 2016では、今までのWindowsサーバと同じようにDNS管理ツールが用意されています。ここではDNS管理ツールであるDNSマネージャーを利用して、ゾーンを作成します。

1-1.DNSマネージャーの起動

DNSマネージャーはWindows Server 2012 R2とは配置が変更されています。[Windowsメニュー]-[Windows 管理ツール]から[DNS]をクリックすると、DNSマネージャーが起動します。
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1-2.新しいゾーン ウィザードの起動

上部メニューの、[操作]-[新しいゾーン]を選択します。
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新しいゾーンウィザードが起動します。[次へ]をクリックして、先へ進めます。
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1-3.ゾーンの種類を選択

逆引き参照ゾーンとして作成する、ゾーンの種類を選択します。
特に変わったDNS構成にしない場合、ゾーンの種類は[プライマリゾーン]として[Active Directoryにゾーンを格納する]にチェックを入れます。
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1-4.Active Directoryゾーンレプリケーションスコープの設定

ゾーンデータのレプリケート方法を選択します。DNSのゾーンデータは冗長性を確保するために自動的に他のDNSサーバーへコピーされます。
ここではどの範囲までのDNSサーバーへデーターをコピーするかを選択します。
今回は1フォレスト、1ドメインになりますので、[このドメインのドメインコントローラー上で実行しているすべてのDNSサーバー]にチェックを入れます。
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(フォレストが複数ある場合は、このフォレスト~を選択します。)
入れたら[次へ]をクリックして先へ進めます。

1-5.逆引き参照ゾーン IPv4かIPv6の選択

逆引き参照ゾーンの名前を決定します。
IPv4とIPv6のゾーンを作成するか、選択します。本記事ではIPv6は利用しないので、[IPv4逆引き参照ゾーン]にチェックを入れ、[次へ]をクリックして、先へ進めます。
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1-6.逆引き参照ゾーン名の設定

逆引き参照ゾーン名の設定を行います。
通常はネットワークIDにチェックを入れ、参照ゾーンのネットワークセグメントを入力します。今回は192.168.241.0/24ですので、192.168.241までを入力します。入力すると[逆引き参照ゾーンの名前]が自動的に入力されます。
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問題なければ、[次へ]をクリックして、先へ進めます。

1-7.動的更新の設定

DNSクライアントから動的更新の要求があった場合の挙動を設定します。この場合、DNSクライアントはWindowsPCなど、ネットワークへ接続するコンピューターとなります。Windowsクライアントはデフォルトで動的更新に対応しています。動的更新が有効になっていると、DNSのゾーンにホストのエントリとIPを自動的に登録します。
DHCPでIP配布を行っている場合でも、名前引きができるようになる設定です。
通常、[セキュリティで保護された動的更新のみを許可する]にチェックを入れます。
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[次へ]で先へ進めます。

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設定完了のサマリが表示されます。[完了]をクリックしてウィザードを終了します。これで逆引き参照ゾーンの設定は完了です。
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DNSマネージャーに戻って、逆引き参照ゾーンに先ほど設定したセグメントが追加されていることを確認します。
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2.逆引きの動作確認

逆引き参照ゾーンが設定されていることを確認します。確認はコマンドプロンプトからnslookupコマンドを利用して行います。ここではDNSサーバのIPアドレス(192.168.241.25)を逆引きしてみます。※逆引きするIPアドレスは実際の環境に読み替えて下さい。

2-1.nslookupの実行

コマンドプロンプトを開いて

を実行し、IPに対するホスト名が返ってくるかを確認します。
逆引き参照ゾーンを設定した直ぐの状態では、画面のようにエラーメッセージとして「見つかりません」と表示されるはずです。これは、項目1.で設定した逆引き参照ゾーンに、サーバーのIPが登録されていないことが原因です。
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2-2.DNSゾーンへのエントリー追加

通常、DNSのゾーンにはコンピューターのIPが自動登録されますが、一定のタイミングがあります。
一番簡単に登録を行うには再起動を行うことです。起動時に、コンピューターのIPアドレスが自動登録されます。再起動が難しい場合は、以下のコマンドで自動登録を行います。

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コマンドの実行後にDNSマネージャーで逆引き参照ゾーンを確認します。
サーバーのIPである 192.168.241.25 が登録されていることが確認できます。(表示されない場合は、上部にある更新アイコンをクリックして表示内容を最新にしてください。)
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2-3.nslookupの実行(DNS登録後)

逆引き参照ゾーンに登録が出来ている状態で

を実行すると、画像のように応答が返ってくるはずです。これで設定は正常に動作しています。
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3.DNSフォワーダーの設定

名前解決の要求を別のDNSサーバーへ転送するための「DNSフォワーダー」設定について手順を紹介します。
この設定については、必須ではありませんが、利用する機会が多いことから覚えておいて損はないと思います。

3-1.DNSサーバーのプロパティ表示

[Windowsメニュー]-[Windows 管理ツール]から[DNS]をクリックすると、DNSマネージャーが起動します。
表示されたDNSサーバー名を右クリックして、メニューから[プロパティ]をクリックします。
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DNSサーバーのプロパティが表示されます。

3-2.DNSフォワーダーの追加

[フォワーダー]タブをクリックします。フォワーダーの設定画面が表示されたら、[編集]をクリックします。
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転送サーバーのIPアドレス追加画面が表示されます。
<ここをクリックしてIPアドレスまたはDNS名を追加してください>をクリックします。
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名前解決の要求を転送したい、転送先のDNSサーバーをIPアドレスか名前で指定します。
ここではIPアドレス 192.168.241.25 を設定しました。設定後 [OK] をクリックして先へ進めます。
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3-3.DNSフォワーダーの設定完了

フォワーダータブの画面に、設定したIPアドレスが表示されていることを確認します。(サーバーFQDNは<解決できません>でも問題ありません。)[OK]をクリックして設定を完了します。
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これでDNSフォワーダーの設定は完了です。

4.まとめ

Active Directoryを導入後に、設定を行ったほうが良い項目について二点を紹介しました。
おさらいをすると

  • DNS逆引き参照ゾーンの追加
  • DNSフォワーダーの設定

の2点になります。
逆引き参照ゾーンはIPアドレスからコンピューター名が分かるように設定する項目、DNSフォワーダーは、DNSの名前解決を他のDNSサーバーへ転送する機能になります。
この2点について設定内容を理解することで、WindowsのDNSサーバーに慣れることができると思います。Active Directoryを設定している人も、これから設定しようとしている人も、是非、この2点について確認してみてください。意外に設定されていないサーバーを見かけますので。

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